機能性表示食品って何?いつからあるの?機能性表示食品とその歴史について

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「体脂肪を減らす」「血圧の上昇を抑える」など、その食品の効果を前面に出した商品は多く、健康が気になる人にとっては、ついつい目がいってしまうものです。そんな健康に関する効果を謳った食品として、「トクホ」こと特定保健用食品は有名ですが、他にも機能性表示食品というものがあります。

今回は、なんとなく聞いたことはあるけど、詳しくは知らない人もおそらく多い、機能性表示食品について、解説します。

機能性表示食品の届出は60日前までにすること

そもそも、機能性表示食品の「機能性」とは何なのでしょうか?「機能」とは、物事が本来特性として備わっている働き、またその働きが作用することを意味しますが、食品における「機能」とは、健康に関する機能、体調を調整する機能を指します。

日本では、人が口にするものは、医薬品、医薬部外品、一般食品、保健機能食品、特別用途食品に分けられます。一般的に「健康食品」と呼ばれるものは、法律上に明確な定義があるわけではなく、医薬品・医薬部外品以外の食品として摂取されるもののうち、健康の維持や増進に効果があることを謳い販売されている食品や、消費者がそうした効果を期待して摂取する食品全般を指します。

この中で、国が定めた安全性や有効性に関する基準を満たして、食品の機能性を表示できる食品が「保健機能食品」で、機能性表示食品はここに分類されます。

保健機能食品には、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品の3種類があります。では、それぞれどのような食品なのか、みてみましょう。まず、特定保健用食品は、体の生理機能などに作用する保健効能成分(関与成分)を含み、摂取することで、特定の保健の目的(「おなかの調子を整える」「血中コレステロールを減らす」など)が期待できる旨の表示をする食品です。

保健効能成分の有効性や安全性については、科学的根拠に基づいて国が審査をし、消費者庁長官が認可します。「トクホ(特保)」と略して呼ばれることも多く、健康に効果のある食品=トクホ、というイメージを持つ方も多いでしょう。

次に、栄養機能食品は、ビタミン、カルシウムなど、特定の栄養成分を補うために利用する食品(サプリメントなど)で、その栄養成分の機能の表示ができます。表示内容は、栄養素の名称およびその機能だけでなく、注意喚起等も必要ですが、国が定めた基準に適合していれば、許可や届け出は不要となっています。

そして、機能性表示食品は、特定保健用食品と同様に、特定の保健の目的が期待できる旨の表示をする食品ですが、その表示の責任は、事業者が負います。つまり、事業者が、食品の安全性と機能性に関する科学的根拠などを消費者庁長官に届け出れば、国による表示許可は必要としません。

以上のように、いずれも摂取することによる健康に対する効果を表示できる食品ですが、許可や届け出の要否、国による認可の有無などが異なっています。

このような保健機能を持つ食品について、国が定める制度ができたのはなぜなのでしょうか?それは、1980年代に遡ります。この時代、比較的若い世代の生活習慣病(当時は「成人病」と呼ばれていた)が目立つようになり、健康への関心が高まります。

そして、昭和59年(1984年)に文部省(現・文部科学省)の特定研究「食品機能の系統的解析と展開」が始まり、この中で、食品の機能が、栄養面での機能(1次機能)、おいしさなどの感覚機能(2次機能)、そして体の生理機能の変調を修復する機能(3次機能)の3つに分けられました。

ここから、さらに多くの研究が重ねられ、3次機能を持つ食品を「機能性食品」と呼ぶようになり、昭和62年(1987年)の厚生白書において、機能性食品は「生体防御、体調リズムの調節等に係る機能を、生体に対して十分に発現できるように設計された日常的に摂取される食品」と定義され、概念図が示されました。

このように、健康意識、そして機能性食品に対する関心が高まる中、医薬品と誤解を与えるような表示の健康食品が多く出回り、表示や食品の区分など、機能性食品の制度化が検討されるようになりました。

機能性食品制度化の検討の結果、平成3年(1991年)に栄養改善法施行規則の一部を改正する省令に伴って、「特定保健用食品」が定められました。そして、平成13年(2001年)に保健機能食品制度が創設され、従来の特定保健用食品に加えて、「栄養機能食品」が制度化されました。

つまり、機能性表示食品は、特定保健用食品が制度化した当初からあったわけではないのです。機能性表示食品制度が誕生したのは、特定保健用食品や栄養機能食品よりもかなり後で、平成27年(2015年)です。

当時、特定保健用食品は、認可を受けるまでに多大な時間と費用がかかること、また、栄養機能食品は機能性の表示の制限があることが、事業者にとってはデメリットとなっていました。

そこで、機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者の健康増進を図ることを目的に、食品表示基準法の施行に伴い、「機能性表示食品」が制度化されました。

機能性表示食品は、創設されてから徐々に届け出数が増加しており、2022年2月時点では、累積届け出数は5,000件を超えているといいます。

特定保健用食品に比べると届け出のハードルが低いこと、そして健康志向の高まりを背景に、これからも機能性表示食品の届け出数は伸びると予想されています。また、従来は、機能性表示食品というと飲料や加工食品ばかりでしたが、近年では、野菜や果物などの生鮮食品もみられるようになってきました。

農産物などは加工品と異なり品質のばらつきが出やすく、また生産者にとって機能性の裏付けとなるデータの取得が困難であるため、これまでは機能性表示食品制度の利用は非常に少なかったですが、機能性表示食品であるという付加価値をつけることによって、消費拡大、そして収入向上につながるというメリットが、制度の利用を促進しています。

機能性表示食品はどんな制度なのか?

私たちの周りには、たくさんの機能性表示食品があり、これからもその種類はどんどん増えていくと予想されます。機能性表示食品とはどのようなものなのか、その特徴をしっかり理解した上で、上手に機能性表示食品と付き合い、健康に役立てましょう。

もちろん、食品だけに頼りすぎず、適度な運動や睡眠をしっかりとるなど、生活習慣・リズム自体もしっかり管理することをお忘れなく。